第116回「束の間の3ヶ月」八木田裕樹(1年生)
初めまして。1年の八木田裕樹です。
小中高とサッカー部に所属し、横浜、仙台、東京で育ちました。これからよろしくお願いします。
明治大学生であることを実感したのはここ最近であった。アルバイトの面接に12回落ち、どういう大学生活を送るか模索していた4月。在学中に何か1つ、一心不乱になれるものを探していたとき、ウインドサーフィンと出会った。先輩方が輝いて見え、部活動の良さに惹かれた。同期には恵まれ、ますます毎週土日の練習が楽しみになった。
道具が届き、練習が本格的に始まった初日、僕は湾外まで流された。波打つ海面と夕日が走馬灯のように見え、涙目になりながら先輩方に助けてもらった。救助の際、先輩方や同期の俊斗君が海上で待っていてくれ、僕は好きにならざるを得なかった。
波乱の初日から始まったウインドサーフィンはそう甘くなかった。初の個人スポーツであり、1人で競技をすることに慣れなかった。眉間に皺を寄せ、試行錯誤をしても、沈してばかり。心から楽しめていなかったからだ。リラックスをし、自然と笑えている時何故か成功する。そこで僕は周囲を気にせず、自身の現状に向き合い、楽観的に思考し、挑戦した。これが自分の強みになった。
何事も最初の3ヶ月が大事と聞く。友達、部活、大学、アルバイト。どの場所にいても、楽しめている。だが、満足はしない。大学内の講義で、資本主義の父、渋沢栄一の名言を聞いた。
「もうこれで満足だという時は、すなわち衰える時である。」
様々なことに興味関心を持ち、向上心をもって貪欲に動く。これが僕が目指す理想像だ。また、どうやらウインドが速いと他大学からモテるらしい。彼女が出来る近道となるためにも、練習に打ち込みたい。
自分はいつも環境に恵まれている。家族や友人、これから関わっていくであろう人に感謝の気持ちを伝えていきたい。今の当たり前にも感謝したい。