第123回「直感」政池佑人(1年生)
初めまして、1年の政池佑人です。1年生の最後のとりということで、しっかり締めくくっていこうと思います。
明治大学への進学が決まり、あっという間に夏を迎え、地獄と称される夏練も序盤を終えようとしています。
1歳から17年間続けた競泳人生に終止符を打ち、何か新しいスポーツに取り組みたいと模索していた新歓期間。テニスやキックボクシング、ボランティア。体験に行くもどれも全くしっくりこず。
体同連のトライアスロンの練習会の次の日に、インスタのストーリーで募集していたボードセーリング部の試乗会に興味を持ち、予約もせずに勝手に突っ込んだことを今でも鮮明に覚えています。たまたま当日の欠席者が1名出て、運良く試乗会に参加できたあの日がウィンドサーフィンへの幕開けです。
プロフィールの写真を見てわかる通り、中学生の頃に家族旅行でグアムを訪れた際、現地の外国人がスクールもある中、無料でウィンドサーフィンに乗らせてくれた経験があります。(もしかしたらこの時から僕とウィンドの運命は始まっていたのかもしれません。)
経済的に負担も大きく、自然を相手とするスポーツであるため、常に環境が変化します。その変化に対する適応能力、4年間続けるための継続力、問題解決能力など様々な能力を要するウィンドサーフィンに3ヶ月携わってみて気づいたことがあります。
それは大学スポーツであることから競技に関わる人のほとんどが異なる背景を持っていることです。出身や学部は勿論のこと、経験していたスポーツの点ではバスケやサッカーをはじめとする運動部や吹奏楽部などの文化部の方々もいます。そのため、多様な人が集まっていることから、刺激的な日々の連続で飽きようがないのです。このような特徴は、他のメジャースポーツにはない、この部活特有の魅力だと思います。
また、毎日のように逗子で会っている地元の方々をはじめ、フォイルやサーファー艇の選手など、様々な人と出会うことができることも魅力的だと思います。
同じような風が吹き続け、日々同じことの繰り返しであるため地獄と代々伝えられている夏練ではありますが、17年間の競泳人生や監禁生活のような受験期間など数々の試練を経験した僕には絶対的に乗り越えられる自信しかありません。
とはいえ、ただ何も考えず夏の海を楽しんでいるようでは成長の日差しも見えないのが事実です。毎日2時間みっちり行われるミーティング。どの質問に対しても論理的な解答が返ってくる偉大な先輩方。日本を背負う4年生。向上心で満ち溢れ、ウィンドに沼っている最高の同期たち。こんな恵まれた環境で、挫折のしようがありません。夏練後の自分の成長が楽しみで仕方ないのです。
ある日の練習後のミーティングで、僕は主将の紳之介さんにこのように言われました。
「もっと風に貪欲になれ。流されたら俺らが助けに行くから。」
この言葉を聞いてから、自分の可能性を決めつけていたリミッターのような何かが外れた気がしました。
落ち込んでいる暇はあるのかと。
挑戦しないことに意味はあるのかと。
まだまだ続く夏練ですが、自分の成長に強欲になり、偉大なる先輩方は勿論のこと、海面状況、風向を観察し続けて、必ず自分のものにしてみせます!
改めて、日本一の部活。日本一の先輩方。日本一熱い同期。日本一きつい練習。こんな恵まれた環境で再び競技に真剣に取り組めている僕は幸せです。
最後になりますが、いつも部活の活動にご協力頂いている部長、監督、コーチ、OBOGの方々、並びに艇庫でお世話になっている土屋さんをはじめとするkayaの方々、大変感謝しております。これからも私たち明治大学ボードセーリング部の応援、宜しくお願い致します。
46-91 政池佑人