第205回「LA→逗子」政池 佑人 (3年)

お世話になっております。明治大学体育会ボードセーリング部3年の政池です。
このブログに登場するのは久しぶりだということで、まずは帰国報告からさせていただきます。
物価高騰から始まり、ハリウッド付近の山火事や移民デモの激化など、様々なハプニングがありましたが、無事留学を終え、生きて帰ることができました。
私は昨年からアメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス近郊のカーソンという地域に留学していました。この地域はヒスパニック系のメキシコ人が多く、隣に日本人タウンと呼ばれるトーランスがあるため、日本食のスーパーやレストランが多いのが特徴です。自炊していた私にとっては非常に助かりました。そして何と言っても、ハリウッドやサンタモニカビーチ、カリフォルニアディズニー、ビバリーヒルズなど、有名な観光地まで車で20分ほどで行ける立地の良さが魅力です。
留学を終え、「何が変わったか」と聞かれたら色々ありますが、私は真っ先に 「精神的自立」 と答えます。確かに経営学の研究や語学力の向上、国際交流などを目的に留学しましたが、日々の生活の細部で精神的に鍛えられたからこそ、これらの目的に着実に近づけたと実感しています。
留学以前の私は、「完璧」にこだわり、うまくいかないと過去の自分を責め、自分を追い込むことが多々ありました。一方で、異文化の中では「完璧を目指すより、まず一歩踏み出す」ことが大切で、その積み重ねが大きな成長につながることを痛感しました。
そして何より、日本で当たり前だった豊かな暮らし、仲間、家族、時間は、当たり前ではないということ――。
これを日々噛みしめるようになりました。
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ウィンドサーフィンについて
帰国後、1年のブランクに加えて、2ヶ月という限られた時間で、まずは支部戦通過を最低ラインに設定しました。リグを買い替え、心機一転初めての正規練に挑みました。
しかし、パンピングをしてはすぐに腕が力み、ブームを握れなくなるほどで、アメリカで継続していた筋力トレーニングが一切役に立たず、絶望したのを鮮明に覚えています。
正直、夏練の前半は地獄でした。
つべこべ言っても体は言うことを聞いてくれない。焦りの中で「いち早く適応したい」という気持ちが先走り、時には週7日海に出るほど、自分史上最も海にいて、この競技に向き合った濃密な2ヶ月でした。
しかし結果は、残念ながら通過ならず。ボーダー3つ下で幕を閉じました。
受け止められない現実
変えられない過去
期待に応えられなかった悔しさ
もう一歩及ばなかった自分への苛立ち
ネガティブな感情を避けたい気持ち
いろんな感情が頭の中でぶつかり合い、正直、数日は何も考えられませんでした。
でも、この悔しさは、今の自分が「本気で勝ちたい」と思っている証拠だと受け止めました。
落ちた瞬間は苦しくても、向き合った時間は嘘をつかない。悔しさは次への燃料にできます。
直近の目標として、「明治の団体戦メンバー選出」 を掲げました。
簡単に届く目標ではありません。でも、すぐに叶う目標は面白くない。
アメリカで、何度も「夢は笑われるくらい大きくていい」と言われました。
今まで幾多の困難を乗り越えてきましたが、もう一度競技に真摯に向き合い、本気で取り組むつもりです。どうか、応援のほどよろしくお願いいたします。
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最近のマイブームについて
支部戦が終わって、一度立ち止まり、自分の気持ちと向き合う時間を作りました。
落ち込みと悔しさの中で、気持ちを切り替えるために始めたのが 「一人で知らない街を歩くこと」 です。
カフェや雑貨屋を巡りながら、知らない路地に入ってみる。
たまたま見つけたお店に入って、気に入った器やコーヒー豆を買う。
一人ヨーロッパ旅行をして以来、一人行動の魅力に完全に沼りました。
笑われるかもしれませんが、これが本当に楽で楽しんですよね。笑
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この勢いのまま、ウィンドサーフィンも今年残り1か月、全力で駆け抜けます。
最後になりますが、日頃より明治大学体育会ボードセーリング部への温かいご支援をありがとうございます。
引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。
